<2代目ブエコ世界への道/コラム>メディアにトリあげられるためにやっている5つのこと。

10年ぐらい前「ぴったんこカンカン」

ブエコが2代目になり10年、テレビ番組をはじめメディアにトリあげていただくことが増えてきてこのテレビ特需がいつ終わるかとヒヤヒヤの日々ですが(笑)
今年もいろいろお声がけいただいており大変ありがたく。

<主なメディア出演歴>  

●テレビ番組
ぴったんこカンカン
沸騰ワード10
MOKO’Sキッチン
サタデープラス鎖国めし
ケンミンSHOW、ケンミンSHOW極
ヒルナンデス
丸山香里奈といく肉肉肉ツアーin沖縄
す・またんZIP
ワールドビジネスサテライト
うちなー紀聞
沖縄モンドウォーカー
アゲアゲめし

●youtube
しげおチャンネル(サバンナ高橋茂雄さん)
ゴリ★おきなわ(ガレッジセール・ゴリさん)*3月中アップ予定
孫六 Shower TV(ハイサイ探偵団)

●雑誌
文藝春秋の「私のお取り寄せ」女優・洞口依子さまご紹介
おきなわいちば

「広告代理店にいた時の人脈?」とか「取材してもらえるように営業かけてるの?」とか聞かれますがこちらから依頼してることは一切なく、有料の広告番組も行っておりません。
その代わりに地味にコツコツ気にして努力していることがあるのでちょっとまとめてみようと思います。こんなの書いたそばからテレビ出なくなりそうですが・・・(笑)

ちなみに、メディアに出まくりの超有名店のオーナーさんが「知名度をあげたりテレビ番組の方に見つけてもらうにはビジネスコンテストに出るのがいい」とおっしゃってましたがブエコはそこまでの戦略と度胸はないので(笑)ささやかにコツコツ日常でできる地味な作業を10年続けてやっと芽が出たという感じです。すぐ真似できることもあるのでよければご参考ください。

メディアにトリあげられるためにやっている5つのこと。
 1.商品の特徴を20文字以内で言えるようにする
 2.どこでも誰にでもPRする
 3.プレゼン力を磨く
 4.スタッフさんの名前を覚え、感謝の手紙を送る
 5.昔からのお客様を超大事にする

1,商品の特徴を20文字以内で言えるようにする

人は長い話は聞きません。「うちのお店はチキンの丸焼き屋さんをやってるんですが、
お酢とかにんにくがいっぱい入ってて、お父さんとお母さんが40年ぐらいやってて・・」というのは右耳から左耳へ。

それよりもズバッと一言!
何やってるの?と聞かれたら私はすかさず


「世界一美味しいチキンの丸焼き屋です!」


小学生かよ!



書いてて恥ずかしいぐらい簡単なワードですが、チキンの丸焼きという商品自体が特異なものだったのでそれを強調しました。もちろん商品が本当によくて私自身がそう思ってるから言えるのですが、自信満々に言い切ると相手が「え?何それ?」と聞いてくれるのでそこから味や家族経営について熱弁です。そう、オーナー以外にこの愛する商品の良さを熱弁してくれる人なんているわけありません!ほっといても熱狂的支持者が集まるセンスがあればいいですが、そんなのないわあ、という方は必死で自分で熱弁が一番です!誰か愛していると言ってくれ!

そして「何がいい」かを具体的に言えること、これは超大事です!「なんとなくいい人」が記憶に残らないとの一緒で「なんかいい」では覚えてもらえません。自分が手塩にかけて作る商品は、何がどう他と違うのか徹底して考えたいところです。
ブエノチキンの場合、「チキンの丸焼き」という超珍しい商材であること、約40年の歴史があること、ほぼお酢のタレ!?という驚きネタがたくさん転がっているのに、ずっとやっている父母はもちろん、周りの親戚もそれを当たり前のもの、なんの価値もないものと思っていました。それは外から見るとものすごい特別な宝ネタ!なので中にいる人が気づかない価値があるかもしれないので、いろんな人に聞いたりして商品のいいところを洗い出すといいと思います。

そうしてその魅力を一つに絞ってなんとなく胸に残る、記憶に残る一言にまとめる。です。テレビ番組に紹介される時にどういうタイトルで紹介されたら面白いかなーと想像するといいかもです!
ちなみに、テレビCM制作業界の大ボス、CMディレクター中島信也さんが強烈なキャッチコピーを作るコツとしておっしゃっていたのは「おりこう山とおばか山(おりこうさん、おばかさん)を高速で行き来する」というものでした。・・・意味わかりませんよね(笑)
つまり、自社商品の魅力をまとめたら、超お利口な言い方と、超おバカな言い方をどっちも思考するということです。難易度高すぎな例を出してしまいましたが難しく考えずに楽しく適当にやってくださいね!プロセスを以下にまとめます。

1、他には絶対負けない魅力を洗い出す
2、魅力を説明する印象的な単語を探す
3、単語を組み換えてズバッと伝わる文章にする

2, どこでも誰にでもPRする

「今日このあと誰に会うかが勝負だぞ」

そう私に行ったのはクール京都の仕掛け人として京都の魅力を海外にまで持っていく島田昭彦さん。ある日ご一緒していた時にもう日暮れの時間だったのに、そこからまた数件の予定が入っているという。1日が終わるぞ、という時にもう一度エンジンをかけてもっと人に会い自分の仕事を伝えいろんな情報を仕入れる。日々のこの数時間の積み重ねが大事なのだと痛感させられました。

特に小さいお店は、お店=オーナーだと思います。なので恥を捨てて自分が広告塔になるというのは超有効です。

友人である喜納農場 の2代目喜納しのぶが自分の大嫌いな名前を逆に「しのブ」と名乗ることでファンを爆増させていて、それなら私もと「ブエコ」というミドルネームで生きることに。
おかげで初めて会う人に「図体の大きい外人さんと思ってました」と言われますが(笑)ブエコです、と名乗って興味を持ってもらえればオッケー!

ブエコと名乗る必要がない場でも誰かと話すタイミングがあればとにかく商売を魅力的に紹介する!銀行の受付でもスーパーのレジでもやる!領収書の宛名は?と聞かれたらチャンスです。ブエノチキンです!世界一美味しいのでぜひ来てくださいね!それを言うだけでも100人に1人来てくれたらラッキーです。これだけです!戦略とかじゃない!!


ちなみに「ケンミンSHOW」にブエノチキンをおすすめしてくださったガレッジセールのゴリさんは、広告代理店時代に彼らのテレビCMを企画して一緒に仕事していたので撮影の時にブエノチキンをゴリ押し(笑)昼ごはんに差し入れたりしました。

退職する時もちょうどガレッジさんとの撮影があったので、勇気を振り絞ってゴリさん川田さんに「実は会社を辞めて稼業を継ぐんです。父さん母さんの作るあのチキンが大好きで・・うんぬんかんぬん」と一生懸命説明したらゴリさんが大きい声で「本当!応援するよお!」川田さんがすごい優しい笑顔で「がんばってね!」と言ってくれましたが、本当にその時のことを覚えていてくださりいろんな番組で取材に来てくれました。ありがたやー!


あの時に上司にお願いしてドキドキしながらブエノチキンをおすすめした20代の自分よグッジョブ!です!つまりこの方法は10年経って実るかも、ぐらいの気長な種まきですのでなにより楽しんでやることが重要です。


また、いつも同じ服を着るのもおすすめ!アップルのスティーブ・ジョブズといえば必ず黒のタートルネックやTシャツという風に見た目の印象を固定するのも覚えてもらいやすく有効です。
前述の島田昭彦さんは、京都の伝統的な家紋をポップにあしらったカラフルなシャツを一時期常に着てらっしゃいました。

私ブエコはより強烈にネタになるように「チキン野郎」と書かれた Tシャツを勝負服にしてました。でも、営業になりすぎるとうざがられるので、こいつうけるなー!ぐらいで抑えるのがコツ。
初対面でチラシを渡したり何か登録することを促したりすると一気に心の距離が出るのでお気をつけください(笑)


1、生活のなかで出会う全てがお客さま
2、生きてるだけで目立つようにする
3、営業は嫌がられるのであくまで謙虚に


(参考)
弱者が強者に勝つためのランチェスター戦略を中心に教えている水上浩先生のEC実践会 はとても勉強になりました。
https://www.facebook.com/ecmizukami

3,プレゼン力を磨く

これは必須ではないと思いますが、身に付けると絶対にいいのがプレゼン力です!

しゃべりが上手いというよりも、一生懸命大きな声で要点を伝える力があるといいと思います。番組を企画、制作する立場をイメージして考えると、同じような美味しさやセンスの商品があったとしたら、ハキハキ元気なオーナーのお店が選ばれるはず!たぶん!しゃべりもそれなりにできた方がテレビ企画として使いやすいはず!たぶん!


私は広告代理店時代に自分の企画を提案する機会が多々あり「企画が通らなくても一番元気なコピーライターになる」という目標を掲げて笑いを取れればオッケーとしていましたので(会社的には企画通らないとNG笑)相手が20名スーツ姿で絶対笑ってはいけない空気で並んでいても笑いを取るというミッションに従いw 空気の圧に負けずに思ったこと言ってやろうという度胸と滑っても落ち込まないタフさを身につけてどこでも図々しく生きていけるようになりましたが、変わりに女性らしい奥ゆかしさとか失ったので、そこまでしなくても以下3つを磨くといいと思います。

1、一生懸命伝える
2、大きな声ではっきりゆっくり話す
3、相手が聞きたい要点を短く簡潔に伝える

練習の仕方としてよく聞くのが「録音して自分で聞く」ですが面倒くさいという方は場数をこなすのがおすすめです。人にあうたびに「うちの商品さ・・・」と説明してみることです。
特に初対面の方にやってみるのが手応えとか分かるのでいいかと思います。私は会社員時代、仕事先でも結構な頻度で稼業のブエノチキンの宣伝していました。打ち合わせより盛り上がる(笑)

4,スタッフさんの名前を覚え、感謝の手紙を送る。

これがもしかしたら、みなさんやってないかも!?
テレビや雑誌の取材が来るたびに感じるのは、撮影ってでーじ大変!!!ということです。
私は広告代理店にいたので、ポスター1枚の写真撮影に1日かかったり15秒のテレビCMの動画撮影に数日かかったりするのは重々承知しておりましたが、そんなこと知らない父コウエイ&母サチコは初めて大きなテレビ番組「ぴったんこカンカン」さんがいらした時に3、4時間もかかって超びっくり。「長すぎるわよねえ!」と謎に怒ってましたが(笑)昨年のケンミンSHOWさんは3日ぐらいかかりました!驚き!

撮影はそれで終わりですが制作側はさらに編集で半日、1日と時間がかかります。なんという労力!ありがたし!!!私がクリエイターだったから分かることですが、番組を作るのは本当に大変なことです。誰かの人生を数時間も数日もブエノに使ってもらうなんて本当にありがたいことです。
テレビ番組にトリあげていただくとタレントさんが来たりスタジオで食べてくれたり華やかなところに目が行きがちですが、番組を支えているのは企画するディレクターさんや構図を考えて撮影するカメラマンさん、照明さん、マイクさん、パソコンで細かい作業をする編集さん、そういった方々のたくさんの地道な努力と知恵と作業です。私はそこに敬意を払いたい!!!!!クリエイターだったのでそこへの気持ちが異常に強いんです(笑)


なので現場にいらした方はできるだけお名前を聞いて、撮影の間もできるだけお名前を呼んで話しかける。そういう丁寧な店の姿勢でいることで関わる方に気持ちのいいお店だな、応援したいな、と思ってもらえたら、カメラ越しにチキンがもっと美味しそうに写るはず!でーじ地味すぎる呪い(笑)

そしてオンエアが終わったら、スタッフさんにお礼の手紙やらチキンやら友達が作るパイナップルやら何やらを送っています。これは喜ばれているのか迷惑がられているのか微妙ですが(笑)
頑張って制作して下さった方にも食べてほしいなという思いなのでまあいっか!と勝手に送りつけています。
お手紙には、オンエアのおかげでお店がどう変化したか、私たちの場合はお店の売上が上がっただけでなく、地元の人が誇れるお店に近づいたこと、スタッフが成長したことなど番組をきっかけにどんな嬉しいことがあったかという感謝を具体的に細かく書いております。

1、番組を支えるスタッフさんに最大の感謝を持つ!
2、スタッフさんのお名前を覚える
3、オンエア後にお礼のお手紙を送


そういえば、ヒルナンデスさんでトリあげていただいた時に出演していたサバンナ高橋茂雄さんが「僕も通販でトリ寄せてるんですよ」と言ってくださって、実際に別番組でオンエアされた時にスタジオにいるはずの高橋茂雄さんからタイムリーに注文が入っていたのですが(すごい速さ笑!)スタジオでコメントして下さったのがでーじ嬉しく、思わずお礼のチキンをお送りしたところ、ご自身のYouTubeチャンネルでお昼ご飯生配信で食べてくれるという超ウルトラ級のサプライズが!!!!!こんな嬉しいことが起きるのだと目眩がしました(笑)
しげおチャンネル↓
【生配信】お昼ごはん〜にんにく満載の丸ごとチキン〜【ブエノチキン】

手書きの手紙を送るのは本当に大事で、お世話になった方や常連さまに手書きの手紙をお送りするようにしています。もちろん数があまりに多いので皆様にはできないのですが、できる範囲で心を込めて。ありがちなのが、手書きの文章をコピーして同封することですが、それは手抜きがバレて逆効果ですのでご注意を!

5,昔からのお客様を超大事にする。

テレビ番組が立て続けにありブエノチキンが全然買えない時期が続いたころ。
常連のお客様の予約をお断りした際に「こんなやり方でいいのか!」と怒ってくれたのが沖縄の老舗の会社、琉球補聴器の会長、森山勝也さんでした。お店のあり方を考えさせられるお言葉でした。

観光客の方や新規のお客さまが増えて来たから昔からのお付き合いのあるお客様を切ったらその後潰れた、というのはよく聞く話です。私たちはそうなりたくないし、昔から応援してくれている方の気持ちは大事にしたい。ブームを消費する方は次のブームへ移り変わるもの。もちろんその中からリピートしてくれる方もたくさんでありがたさは同じなのですが、「テレビに出たから買えなくなるならテレビに出ない方がいいね(怒)」と地元の人に思われるとしたら、そういう空気をまとった店は徐々に応援されなくなって衰退するに違いない。別に芸能人がすごい!美味しい!と言ってなかった時、誰も注目してないような時から買いにきてくれていた人たちにこそ「ブエノがテレビに出たからもっと嬉しい!もっと応援しよう!」と思ってもらうこと、そういうお客さまを増やすことがお店を取り巻く空気を素敵にしてくれると思いました。


そのために、ディズニーランドのファストパスをやろう!と思いつき常連さんの優先予約制度をトリ入れました。10年、20年と通って下さっている方を洗い出し、その100名弱の方だけのために携帯電話を契約して電話番号を配布、いつでもスムーズに予約ができるようにしました。
100名弱しかいないので電話が鳴るのは1日1回ほどですが(笑)
今まで時々いらしていたお客様が週1回のハイペースで来てくださるようになったりなんの特典もないのにものすごく喜んで下さっていてますます応援してくださるようになり、怒ってくれた森山さんももうお父さんか!というほど仲良しに。この爆発期怒られ事件を経て常連さまと今まで以上に近い関係ができて嬉しく楽しく、本当にいい機会をいただきました。この優待制度はポイントカードになり、新規の方もポイントを貯めると優待されるようになるので気になる方は店頭でもらってくださいね!

あと、観光客の方を対象としたお店や商品は難しいかもしれませんが、お客様の層は幅広くいろんなジャンルから来てもらうことを意識すると経営が安定すると、特にコロナで感じました。
テレビ番組にトリ上げられると観光客の方が増えますが、長くて3ヶ月です。ひー!その間に県内のお客様や常連さんを蔑ろにすると3ヶ月後から誰もこない店、という辛い現実が襲ってきます(><)

1、テレビ特需は一瞬と心得る
2、昔から心から応援してくれる人を大事にする
3、客層はバランスよくを心がける

まとめ。

もっと戦略的にメディア戦略をしている方もたくさんいる中で不器用な私がやっていることは地味で時間がかかることばかりで書くのもお恥ずかしい限りですし、こんなこと書いたあとにヌーもテレビ出なくなって恥!ってなりそうですし、そもそもテレビに出ることが成功ではありませんが、テレビが人気を押し上げてくれることは間違いなく、また、それを上手に乗り切らないと逆に人気を落とすことも事実であり。

私の経験が不器用でマーケティングとか苦手だけどコツコツ続けることはできる!という方に参考にしていただけたらなと思いまとめてみました。かしこ。